ホワイトソルガム入りの米粉ミニ食パンを作る
最近、やたらシンプルなパンばかり作っています。オシャレさには欠けると思いますが、粉の特性など興味のある方はお付き合い下さい。
今回はホワイトソルガム(白高きび)というイネ科の穀物を使ったグルテンフリーの粉を使ってミニ食パンを作りました。アメリカでは、とうもろこし、大豆、小麦に続く「第四の穀物」と呼ばれているそうで、初めて使ってみました。
私が使用したのは富澤商店のホワイトソルガムパウダーです。
ホワイトソルガムのみでパンを作ることも可能なようですが、無味無臭と言われている粉なので、私はいつもの熊本製粉のパン用米粉ミズホチカラに混ぜて使ってみました。
米粉90gとホワイトソルガム10g、米粉80gとホワイトソルガム20g、という2種類のパンを作って比較してみました。水分量は生地の状態を見て、それぞれ84g、85gにしてみました。
その結果、分かったことをまとめてみます。
①まずは粉の吸水性から。ホワイトソルガムは熊本製粉のミズホチカラより吸水率が高い。
(左:ホワイトソルガム 右:ミズホチカラ)
粉と同量のぬるま湯を加えた状態。
(左:ホワイトソルガム 右:ミズホチカラ)
ホワイトソルガムは粉の2倍の水分量で、ミズホチカラと同じくらいのサラサラした状態に。
30分後、ミズホチカラはトロトロ、ホワイトソルガムはドロドロで生地がボタボタと落ちる。徐々に吸水していくことが分かる。
②水と油を加えた後は流動性があったが、発酵後の膨らみには重さを感じる。円を描くような、少し重い感じ。おそらく徐々に吸水していくことで、生地の粘度が高まったと思われる。
(左:ホワイトソルガム10g 右:ホワイトソルガム 20g)
左は少し過発酵気味・・・。
③ホワイトソルガムの分量が多いと焼き色がわずかに薄い
(左:ホワイトソルガム10g 右:ホワイトソルガム 20g)
右の方が焼き色が薄い。
③ホワイトソルガムは無味無臭なので、ホワイトソルガムの分量が多い方はより味が薄い。
④ホワイトソルガムの分量が多い方がキメが粗く、パサつきやすい
(左:ホワイトソルガム10g 右:ホワイトソルガム 20g)
左の方が若干過発酵気味ですが、それでも右の方がキメが粗い。
※これらは、あくまで富澤商店のホワイトソルガムパウダーを使用した場合です。
ミニ食パンにするなら、米粉100gに対してホワイトソルガム20gは多かったなぁという印象です。比較すると、はっきりと味の薄さを感じました。
こんな書き方をすると、なんだかホワイトソルガムの良い点があまりないような感じですが、栄養価が高いという点で、とても注目されている穀物です。特に全粒粉を使った場合の栄養価(食物繊維、鉄分、マグネシウム等)は、米粉、小麦粉、玄米粉より圧倒的に多いそうです。
※中野産業さんのホームページを参考にさせて頂きました。
また、玄米粉のように極端に吸水率が高くはないので、比較的扱いやすい粉かなという印象があります。そして、無味無臭なので、どんな食材にも合いやすいことも利点だと考えられます。シンプルなミニ食パンより、少し癖のある食材と一緒に使うと良いかもしれません。
ところで、ホワイトソルガムを粒として使用した場合、クスクス代わりにならないかな~?と考えています。癖のない味を活かして、濃いソースと合わせたら美味しいかも?これまでグルテンフリーのクスクスって見かけたことがないので・・・。作ったらレポートします。
最後に、今日は新宿ミロードにあるMr. FARMERに行ってきました。
グルテンフリーのごはん目的で行ってみたのですが、辛いものかお肉メイン(なんとなくお肉の気分でなかったので・・・)の品だけでしたので、ヴィーガンロコモコを食べました。上に載っているのは目玉焼きのようですが、パパイヤとソイマヨネーズで出来ています。ソイマヨネーズが濃厚で、大豆の臭みが全くなくて驚きました。胃もたれしない、野菜たっぷりの美味しいロコモコでした。
もう少しグルテンフリーの品が増えたら嬉しいんですけどね・・・。ヴィーガンに比べて、グルテンフリーメインのお店は少ないですよね。
グルテンフリーのメニューはローストチキン、ホワイトエッグオムレツ、グリーンカレーの三品です。グルテンフリーで辛いの大丈夫、お肉大好き!という方にはオススメかもしれません~。
【低温長時間発酵】米粉のバゲット
低温長時間発酵させた米粉のバゲットをつくってみました。今回の米粉はコバタケファームさんのミズホチラ。前回作った時は生地がだれて不細工な形になってしまったのですが、今回の形はまともになりました。
ちなみに低温長時間発酵はミニ食パンでもチャレンジしています。
今回は前回の失敗を生かして、サイリウムハスク入りでチャレンジしてみることにしました。
<材料>
コバタケファーム ミズホチカラ 100g
きび砂糖 3g
塩 2g
サイリウムハスク(森のこかげ) 3g
赤サフ インスタントドライイースト 0.5g
ぬるま湯 95g(30℃)
バゲットなのに砂糖を使うの?と突っ込みがあるかもしれませんが、モルトエキスは大麦を使用しているため、グルテンフリーという観点から使っていません。個人的には3gの砂糖ならさほど甘味は感じないかなと思っています。そして、砂糖を減らすと焼き色があまりつかないので、ある程度は必要かと。
あと、お試しで作っているため、普通のバゲットより分量少なめです。
レシピではないのですが、簡単な手順はこんな感じ。
①粉類とぬるま湯を混ぜてまとめる
②室温で30分ねかせる
生地温度は24℃に
③野菜室で12時間発酵
④室温(24℃)で2時間弱置いておく
生地温度は20.5℃まで上昇
(寒いので時間がかかりました)
⑤ガス抜き、成形
ガス抜き、成形の時は軽く打ち粉をして、気泡を潰しすぎないようにやさしく、棒状にする
⑥最終発酵
室温(24℃)で1時間
⑦高温で焼成
230℃ 15分 あまり焼き色がつかなかったので温度を上げて240℃で16分
ざっと書きましたが、時間がかかるため、子供の相手をしながら作るのはけっこうハードでした・・・。
今回は包丁を水でぬらすと生地がくっつくことなくクープを入れることができました。クープナイフを買おうか検討中ですが、今のところ切れ味の良い包丁でなんとかなっています。
また、冒頭にも書きましたが、モルトエキスの代わりに少量の砂糖を使っているため、焼き色がなかなかつかなかったです。焼成時間を長めにとったら焼き色はつきましたが、長すぎたかもしれません。
そして、生地がどのくらい熟成されたか味わいたかったのですが、実は長引く風邪の影響で肝心の味があまりよく分からないという残念な結果に・・・。また作ったらレポートします。
一つ明らかだったのは、水の量が前回のバゲットでは100gだったのに対し、今回は95gという少ない量にも関わらず、生地にねっとり感が生まれてしまったこと。低温長時間発酵が原因?水分量を調整すれば改善されるかもしれません。
断面はこんな感じ。
大きめの気泡ができたのは良かったです。
とりあえず、低温長時間発酵させることが可能であると分かったのは1歩前進かな~と思っています。
今日は、このブログを通してお会いした方と米粉のパンやお菓子のことについてじっくりお話することができました。たくさん情報を頂きまして、このブログに書くことを快くご了承いただきました涙。
昨日の記事にも書きましたが、米粉(主にパン)はとても情報が少なくて、困ることが多いです。そのため、米粉好きな方とお会いすることで得られる知識は本当に貴重だと感じています。私はこのブログを通して、情報の少ない米粉のことをもっと皆様にお伝えできたらいいなぁと思っていますので、今後ともお読みいただけますと嬉しいです!
写真はアレルギーEXPOに参加されていたwhere is a dog?さんのランチです。食パンはふわふわでココナッツの香りがして大変美味しかったです。食パンと一緒に並んでいるのはベーグル。色々な味のベーグルを小さく切って下さって、お得感がありました。
【実験】米粉ミニ食パンを2次発酵させてみる
今回はミニ食パンでガス抜き、2次発酵にチャレンジしてみました。
結論からすると、「二次発酵が必要かはまだよく分からない」んですけど・・・。
情報の少ない米粉パン。発酵、最終発酵の温度や時間、ガス抜きの仕方等、分からないことだらけです。
ちなみに小麦粉のパンをガス抜き、2次発酵させる理由は、
①グルテンが強化されて膨らみやすくなる
②生地が熟成されて風味が生まれる
③きめ細かくするため
等あるかと思います。
さて、今回の材料、データはこちらになります。
熊本製粉 ミズホチカラ 100g
きび砂糖 6g
塩 1.5g
ぬるま湯 85g(今回は35℃)
キャノーラ油 5g
発酵前生地温度 24.8℃
発酵 30℃ 40分
ガス抜き 気泡をつぶしながら、2分程度混ぜる。
最終発酵 35℃ 18分
焼成 160℃ 8分 200℃ 12分 200℃ 17分
発酵を2回させると生地が重くなりました。米粉の吸水が進むからでしょうか。もったりして少し扱いにくくなるので、ガス抜きには少し力が要りました。
膨らみは5.4㎝。ほぼ同じ条件で作った発酵1回のみのミニ食パンは5.3㎝なので、1㎜しか高さの違いはありません。生地が重くなったので、膨らみにくいかなと思ったのですが、意外とちゃんと膨らんでくれました。
きめ細かさに関しては、2次発酵をさせた方が若干粗いかなと思いました。普通、2次発酵させるときめが細かくなるはずなんですけどね。。。私のやり方が悪いのかも。
(左:2次発酵あり 右:1次発酵のみ)
はっきりとした結論が出せずにすみません。色々と試行錯誤してやっていますので、またチャレンジして記事をアップします。
試行錯誤といえば、最近、水分量を減らさずサイリウムハスク無し(米粉100%)で成形パンを作ろうとして色々チャレンジしていましたが、なかなか上手くいきません。
一応形にはなったけど、美味しくはない・・・!
米粉パン、分からないことだらけですが、自分で勉強して色々なことにチャレンジするのって楽しいですね。
【GFあり】太陽のマルシェ@勝どき
日曜日に太陽のマルシェに行ってきました。有機野菜、こだわりの食材、可愛いお花や小物等、色々なお店が並ぶ日本最大級のマルシェで、毎月1回、勝どきで開催されます。
フードトラックがたくさん出ているので、まずは腹ごしらえ。グルテンフリーではないけれど、「BAZIO」さんのごはんがとても美味しいです(私は調味料くらいの小麦は避けずに食べています)。
(アジアンタコライスとルーローハン)
さて、今回グルテンフリーのお菓子が購入できたのは、
「シフォンタイム」さんと「出雲ファーム」さんです。
・シフォンタイム
シフォンケーキを販売しているお店で、マルシェに毎月出店されているそうです。一部、グルテンフリーのシフォンケーキが購入可能です。面白かったのは、古代米、大豆粉、おからなど、色々な粉を使用していること(古代米のシフォンケーキ、初めて見ました!)。そして、全てのシフォンケーキが試食できるため、私はグルテンフリーのシフォンケーキをすべて試食させていただきました。余計なものが入っておらず、素材の味を活かしていて、とっても美味しかったです。
おからパウダーを使った抹茶小豆と古代米を使ったシナモンりんごを購入させて頂きました。
古代米を使ったパン、近いうちに自分で作ってみたいと思います。
・出雲ファーム
今回初出店だそうで、グルテンフリーのバームクーヘンやシフォンケーキが並んでいました。プレーンのバームクーヘンを試食させていただくと、しっかりした卵の味。これは何も言わずに出されたら、米粉だと分からないだろうな~と思いました。王道のプレーン、抹茶以外にもりんごやブルーベリー等、味の種類が豊富でした。
グルテンフリーのアンケートに答えて、おまけでもう一つバームクーヘンを頂き、抹茶とリンゴ味を入手。お店の方とグルテンフリーについてお話できて楽しかったです。
今回はグルテンフリーのお菓子以外にも、人参、コリンキーという生で食べられるカボチャも購入しました。
太陽のマルシェでグルテンフリーのお店がもっと出店されないかな~。ちなみに前回は米粉パンのお店も出店されていました。お店の商品は新しいグルテンフリーの知識を得られるので勉強になります。
来月は12月14日(土)、15日(日)に開催予定で、HPを見たら来月もシフォンタイムさんと出雲ファームさんは出店されるそうです~。近隣にお住いの方は是非行ってみてください。
太陽のマルシェのHPはこちら↓
【比較】コバタケファームと熊本製粉のミズホチカラ
いつもは熊本製粉のミズホチカラを使用しているのですが、今回はコバタケファームのミズホチカラを購入してミニ食パンを作ってみました。
コバタケファームさんは京都で完全無農薬のミズホチカラを作っていらっしゃいます。HPから購入可能です↓↓
http://kobatakefarm.cart.fc2.com/
二つのミニ食パンを比較すると、なかなか面白い結果になったので、まとめてみました。全く同じ分量、仕込み水の温度、発酵温度、焼成温度、焼成時間で作りました。
<材料>
ミズホチカラ 100g
きび砂糖 6g
塩 1.5g
赤サフ インスタントドライイースト 1.5g
キャノーラ油 5g
ぬるま湯 85g(35℃)
<発酵、焼成>
発酵 35℃ 2倍のラインの一歩手前まで
焼成 160℃ 8分 200℃ 12分 アルミを取って200℃ 17分
熊本製粉 | コバタケファーム | |
---|---|---|
油を入れた後の生地の状態 | 流動性あり | 熊本より少し粘度が高く、重い |
発酵時間 | 2倍弱まで28分 | 2倍弱まで23分 |
発酵後の表面状態 | 表面に気泡が点在 | 熊本より気泡は少ない |
焼き色 | 少し濃い | 熊本より薄い |
焼成後の高さ | 5.3㎝ | 4.7㎝ |
気泡 | きめ細かい | 少し大きい、大き目の気泡が点在 |
味(生食) | すっきりとした味 | お米の味を強く感じる |
香り(生食) | コバタケより弱い | お米の良い香りがする |
味、香り(トースト) | 生食の時ほど違いを感じず | 生食の時ほど違いを感じず |
発酵完了後の写真
(左:コバタケ 右:熊本)
熊本の方が生地に流動性があり、表面に気泡がたくさんできている。膨らみ方は均一。コバタケの方は生地が重めで、円を描くような、ふっくらした膨らみ方。(上手く表現できずに、すみません・・・)発酵時間が短めなのは、一番膨らんでいる部分に合わせて発酵を切り上げたからかも。
(左:コバタケ 右:熊本)
熊本はきめ細かく、膨らみが大きい。コバタケは気泡が大きく、膨らみは少し控え目。大き目の気泡が点在している。
個人的には、コバタケファームの方が味と香りがいいので美味しいなと感じました。ただ、熊本製粉が美味しくない訳ではなくて、味、香りがあまりしないんです。生食で比較するとかなり分かりやすかったです。トーストにすると、あまり違いを感じないかと思います。お値段や入手方法が変わりますので、用途に合わせて使い分けるといいですよね。
<結論>
今回の比較で分かったことは、同じミズホチカラでも、味だけではなく、生地の状態や発酵状態など、様々な違いが生まれるということ。おそらくコバタケファームのミズホチカラの方が生地が重かったり、膨らみが控え目だったのは、吸水率が高いからかなと思います。なので、生地の様子を見ながら水分量を変えるともっと違う結果になるかもしれません(また別の機会に作ってみます)。
米粉のパンを作る際に、レシピ通りに作ってもうまく行かなかったりするのは、使用する米粉によって大きな違いが生まれやすいことが一つ挙げられます。同じミズホチカラでもこれだけ違うなら、他の米粉だとなおさらですよね。同じ米粉のロットによっても変わってくるとか・・・!米粉の世界は奥深いです。
【写真と丁寧なレシピ付き】米粉100%のミニ食パン
米粉100%のパンを作ってみたい方に、写真つきの丁寧なレシピを公開します。
初心者の方向けで材料少なめ、発酵は1回だけ。改善点がありましたら、随時、更新します。
<所要時間>
1時間15分程度
<材料>
・熊本製粉 ミズホチカラ パン用米粉 100g
米粉は必ず指定の米粉を使ってください。amazon等で購入できます。
研究中ですが、同じミズホチカラでも製造元によって仕上がりに変化が生じるかもしれないので、こちらのレシピでは熊本製粉のものがオススメです。
・きび砂糖 6g
・塩 1.5g
・赤サフ インスタントドライイースト 1.5g
・ぬるま湯 85g(秋冬の今の時期は35℃程度)
水道水、浄水器の水を使って、温度調節してください。1gで食感にかなりの差がでますので、なるべく0.1g単位で量ることをおすすめします。
・キャノーラ油 5g
キャノーラ油がなければ他の植物油でOK、ただし、膨らみに変化が生じる可能性があります。
<道具>
・スケール
0.1g単位で量れるものがオススメ。私はタニタのスケールを使用。
・ボウル
私は直径19㎝、高さ8㎝の無印のステンレスボウルMを使用。
大きすぎると混ぜにくいので中くらいのボウルがオススメ。
・泡だて器
・ヘラ
私が使っているのはタイガークラウンのこちらのヘラ。ほどよい大きさで混ぜやすい。
タイガークラウン へら・スパチュラ 白 57×264×14mm ウィズ シリコーンゴムヘラ 大 シリコーンゴム、芯棒:ステンレス鋼 日本製 1610
- 出版社/メーカー: ナガオ
- メディア: ホーム&キッチン
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・型
富澤商店のスリム食パン型
https://tomiz.com/item/01907100
こちらはパリッと焼けてオススメ。オーブンシートも入れやすい。
同じような大きさの型があれば、これでなくても大丈夫です。
・温度計
私はタニタの温度計を使用。
・オーブンシート
<型とオーブンシートの準備>
①型に合わせて、オーブンシートをカットする。長い部分があればハサミでカットする。
②型の底にシートを合わせる。
③シートに底の跡が残るので、緑の部分をカットする。
④油(分量外)を塗った型に入れる。
<手順>
①ボールに米粉、砂糖、塩を入れて泡だて器で混ぜる。
※米粉はふるいにかける必要はありません。
②真ん中にイーストを入れる。ぬるま湯をイーストめがけて加える。粉っぽさがなくなるまでヘラで混ぜる。
この時はまださらさらとした感じ。
③油を加えて、5分間よく混ぜる。タイマーで時間を計ると良い。ぐるぐる混ぜたり、粘りを出すようにボウルの側面に生地を押し付ける。
徐々に生地に粘りが出て、ヘラを持つ手に重さが伝わってくる。生地にツヤが生まれる。ヘラから落ちる生地がもったりしてくる。
※上の写真と比べると違いが分かりやすいかと思います。
④ヘラを使って型に生地を流しいれる。爪楊枝を入れて、発酵前の生地の高さをもとに2倍の線を引いておく。
生地が乾燥しないように、ラップをかぶせた型を輪ゴムで留め、 オーブンの発酵機能(35℃)を使用してラインの一歩手前まで発酵させる。
※生地の温度やオーブンにもよるので一概には言えませんが、だいたい20分~
30分程度が目安。こまめに生地の状態をチェックしてください。
発酵終了↓
※オーブンを予熱する間も発酵が進むので、その時間も考えて発酵してください。予熱に時間がかかるオーブンは上の写真よりも余裕を持って発酵を切り上げます。過発酵になると陥没するので注意。
⑤発酵が終わったら、すぐにオーブンを160℃に予熱。予熱の間に、アルミホイルで包む。上部はドーム型にする。上のアルミホイルが飛ばないように下からアルミホイルを重ねてしっかり密封させる。
⑥160℃で8分焼成。温度を200℃に変更して12分、アルミホイルを取り、さらに200℃で15分~焼成。
⑦焼けたら型から取り出し、ケーキクーラー等に載せて、しわ防止のために軽く表面にラップをかけて粗熱を取る。粗熱が取れたらラップやポリ袋に包んで保管。
※綺麗にカットしたい場合は完全に冷めてから切って下さい。
こちらのミニ食パンは米粉ペーストや保水性の高い粉を使っていないので、翌日にはパサついてしまいます。出来たてを食べるか、冷めてからカットして、個別にラップに包み、ジップロック等で冷凍庫保管することをオススメします。もし常温保存して、翌日に食べる場合は、蒸したり、スチームオーブンで温めなおすとおいしく食べられます。
上新粉入りクッキーの道が険しい…!
最近、粗目の米粉を使うことによってクッキーにザクザク感が生まれると知り、やたら上新粉を使ったクッキーを作り続けています。ちなみにバター、卵不使用のクッキーです。
既存のレシピを参考に作ればいいんですけど、自分で粉を配合したいと思うがために何度も失敗しています・・・。これまでに6回チャレンジして、まぁまぁ満足のいくクッキーができたので、とりあえず、これまでに分かったことをまとめてみようと思います。
ちなみに、上新粉は米粉の一部で、うるち米が原料です。微細米粉がだいたい50~80ミクロンの細かさなのに対し、上新粉は180ミクロンとかなり粗い粒子でできています。用途としては、お団子、柏餅、すあま、ういろうなど、主に和菓子に使われます。私はこちらの上新粉(前原製粉)をスーパーで入手しました。
<上新粉入りクッキーで分かったこと>
①上新粉の配分が多いと、焼いた直後は餅のようなモチモチ感が出てしまう。そして、時間が経つとキシキシした固い食感になる。
②上新粉の配分が多いと、油を入れた後、さらさらして成形が難しい。
③捏ねることでモチモチ感が増してしまうので、生地をあまり触らない。
④水分が多いとモチモチしやすいので、水分はなるべく少なめに。ただ、水分が少ないと成形が難しいので、油をある程度使う。なお、油→水分の順番で粉に加えると良い。
上新粉と製菓用米粉のみだとどうしても食感が悪いので、色々な粉を加えて配分を変えたりしていたところ、片栗粉とアーモンドパウダー入りで仕上がりがかなり異なって面白かったので、まとめてみます。
①上新粉10g、製菓用米粉20g、片栗粉20gの食感の変化。
焼き上がりはサクサク、モチモチ→1時間後ザクザク、モチモチ→12時間後に食べるとモチモチ感は消えて、かなり固く、キシキシ。
②上新粉10g、製菓用米粉20g、アーモンドパウダー20gの食感の変化。
焼き上がりはホロホロでモッチリ感ほぼなし→1時間後サクサク、わずかにモッチリ→12時間後もサクサク、わずかにモッチリ、ムッチリ感あり。
片栗粉と比較することで、タルト生地やクッキーにアーモンドパウダーを使うレシピが多い理由が少し分かったように思います。アーモンドパウダーは生地をまとめやすく、サクサクとした食感の良さを生み出し、時間がたっても固くなりにくい利点があります。また、見た目を比較すると、片栗粉入りの表面はごわごわぱさぱさしているのですが、アーモンドパウダー入りは比較的つるんとしてきれいです。焼き色に関しても、アーモンドパウダー入りの方が美味しそうにこんがりしています。
(左:片栗粉入り 右:アーモンドパウダー入り)
ザクザクしやすい上新粉を使うと、確かに食感の良さが生まれるのですが、量によってはモチモチ感が出やすいのがネックです。あとはアーモンドパウダー等他の粉や水分のバランスによって黄金比が生まれるのかなと色々試しております…!!