「究極の一斤米粉パン」は富澤商店のミズホでもできる!?
いつもお世話になっている@aoiya_glutenfreeさん(とても美味しい米粉のクッキーを販売されています♪)が富澤商店のミズホチカラを使って「究極の一斤米粉パン」にチャレンジしてくださったので、私もやってみたのですが、上手いこと焼くことができました!!味や食感、熊本製粉のミズホとさほど変わらず美味しい仕上がりになりました。
ただ、富澤商店のミズホを使うのは初めてで、熊本製粉のようにロットの違いがあるのか不明でして・・・。ご存じの方がいたら教えて頂きたいです。
→(追記)インスタで富澤ミズホ=熊本ミズホだと教えて下さった方がいたので、袋を確認したところ、バッチリ製造は「熊本製粉」でした!!なので恐らく吸水性の違いはあるのだと思います。
念のため全く同じものか2社に問い合わせたところ、富澤商店からは「熊本製粉のものを使用していて、ロットによる製品差は工程による調整を行って基準値に収まるように管理していると熊本製粉から回答がありました」、熊本製粉からは、「富澤商店で販売している物なのでお答えできない」と返信頂きました。
今回私が使った粉は結構重めでした。吸水実験動画を参照ください。
そして、配合はこんな感じです。重さが全然違うので、やはり既存のレシピを調整する必要がありました。
<材料>
・富澤商店 パン用米粉 ミズホチカラ 203g
・きび砂糖 21g
・塩 2.9g
・赤サフ インスタントドライイースト 3.2g
・ぬるま湯 144g+25g=169g
・ペースト 富澤商店パン用米粉 ミズホチカラ 4g 常温の水 16g
・キャノーラ油 8g
手順などは基本的に「究極の一斤米粉パン」と変わらずです。
生地を混ぜ終えた後の動画はこちらです。
重い粉なので、線の消え方など微妙に変わっています。
他のミズホチカラを使ったらどうなんだろう・・・。
色々とチャレンジしてみたくなりました。
ところで、最近youtubeを始めたのですが、動画を作るのは大変ですね。私は全然大した動画を挙げていないのですが、レシピ公開されている方々は大変な努力をされているんだなと感じています。いつか、youtubeで米粉レシピ動画公開したいです。
【丁寧なレシピ】比容積4!ふわふわしっとり「究極の一斤米粉パン」
<はじめに>
他の米粉パンと比べて、この一斤米粉パンは難易度が高いです。というのも、ロットによって米粉(熊本製粉のパン用米粉ミズホチカラ)の吸水率が異なるため、使用する粉によって配合を変える必要があるからです。つまり、全ての粉に適切な配合をお伝えすることができないのです。そして、私自身、どれほど差が生じるものなのかまだ分かっていないのが現状です。 今回公開するのは「この程度の重さになる粉なら、この配合でいけます」というレシピになっています。今後は、粉によってどの程度加水量を増減すべきか等、分かり次第更新していくことにしました。異なるロットの粉をたくさん使って実験する必要があるのですが、いかんせん、個人でそこまで大量に粉を注文できないので・・・。万能なレシピではないことをご了承ください。
<一斤米粉パンについて>
比容積4、材料は米粉、砂糖、塩、イースト、水、植物油のみです。発酵前の生地と比較すると焼成後は5倍以上になります。ですが、使用する粉によって仕上がりが若干異なるかと思います。仕上がりはしっとりふわふわ、ほどよい甘さで、生食でとても美味しい一斤パンです。しっとりしていますが、ねっとり感のない、噛むと口の中で優しく消えていくような絶妙な食感の仕上がりになっています。
<粉の吸水実験>
必ず、熊本製粉のパン用米粉ミズホチカラを使用してください。Amazon等で購入できます。 冒頭に書いた通り、粉によって吸水率が異なるため、加水後の生地の状態を確認する必要があります。今回のレシピでは次の動画のような重さになる粉を使用しています。これまで使用した粉と比べると、少し吸水率の高い=重めの粉です。
粉を20g、ぬるま湯を17g、よく混ぜて26℃になった時の粉の状態を確認します。動画のように、手に抵抗を感じる、少しもったりした生地の場合、このレシピで作成可能と思います。もしこれよりも、水っぽくサラサラした、緩い生地になった場合は粉を増やしたり、加水量を減らす、あるいはペーストを増やす必要があるかと思います。詳しくは、下記の<今後の課題:粉によって変えるべきこと>を先にお読みください。参考になると嬉しいです・・・!
<材料>
・熊本製粉パン用米粉 ミズホチカラ 205g
・きび砂糖 21g
※砂糖の量を減らすと陥没や空洞の原因になります。
・塩 2.9g
・赤サフ インスタントドライイースト 3.2g
・ぬるま湯 144g+22g=166g
※混ぜ終わりが26℃前後になるよう、室温に合わせて調整してください。目安は冬場で37~38℃です。
・ペースト 熊本製粉パン用米粉 ミズホチカラ 4g 常温の水 16g
・キャノーラ油 8g
<道具>
・ペースト作りに使用する耐熱皿(少し深さのあるもの)
・大きめのボウル(メモリ付きのボウルだと発酵時に分かりやすい)
・ラップ、輪ゴム
・ゴムベラ 大小、2種類あると便利
・温度計 こちらの温度計は早く計れるのでオススメ
・泡だて器
・スケール 必ず0.1g単位で量れるものを!
・ハケ
・一斤の型 私はこちらの型を使用
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・オーブンシート 耐熱温度、時間を守って使用
<下準備>
・材料を全て準備しておく。
・型にオーブンシートをしいておく。
①長めに切ったオーブンシートを底の長さに合わせてペンで印をつけておく。
②印をもとにシートを折り曲げてハサミで切る。2枚分つくり、ハケで油を塗った型にはりつける。底部分はシートが重なるので、下のシートの底に油を塗って、その上にもう一枚のシートを重ねる。型から少しはみだした長さにしておくと発酵時に輪ゴムをかけやすかったり、焼成後に取り出しやすい。
※油をまんべんなく塗り、歪みがないようにきっちり合わせる。
<手順>
①ペースト作り
耐熱容器に米粉4gと水16gを入れて、スプーンでよく溶かす。ふんわりラップをかけて電子レンジで500W15秒温めてよく混ぜる。再度、500W15秒温めてよく混ぜる。最後に500W10秒~15秒温めてよく混ぜる。ペーストはスプーンの先がうっすら透けるくらい。冷めすぎないようにラップをふんわりかけて置いておく。
※高いワット数で長い時間温めるとダマになりやすいので、様子を見ながら小まめに加熱すること。
※ペーストは冷めすぎると加水した米粉に混ぜた時にダマになりやすい。特に冬場は冷めやすいので注意してください。指で触るとほのかに温かいくらいで生地に加える。
②米粉に砂糖、イースト、塩を加える。イーストは砂糖の上に加え、塩からは離しておく。泡だて器でよく混ぜる。
③ぬるま湯を②に144g加え、粉っぽさがなるなるまで、よく混ぜる。
※発酵前の生地温度は26℃前後が理想。冬場のぬるま湯の温度は37~38℃が目安です。
④③に人肌程度の温かさになったペーストを加えてよく混ぜる。ゴムベラにペーストがついたままにならないよう、小さいゴムベラでこそぎ取る。ダマにならないようにしっかりと混ぜる。ちなみに、分けて加水するのは、ペーストがダマになりにくいため。少し重い生地の方が上手く混ざってくれる。
⑤残りのぬるま湯22gを加え、よく混ぜる。
⑥油を加えて、8分ほどゴムベラ大でよく混ぜる。混ぜ終わると、手に抵抗を感じる重さ、生地をジグザグに垂らしていくと表面に跡がうっすら残る程度になる(下に動画を載せています)。混ぜている間に、電子レンジの発酵機能で庫内を温めておく。季節やオーブンによっては、お湯をいれたコップ等を入れてさらに加湿しても良い。
※混ぜ足りないとねっとり感のあるパンになってしまいます。
※ボウルのふちに生地がついた場合はこまめに落とすこと。そのままにしておくと、その部分が乾燥してしまいます。
※5分ほど混ぜると、生地が少し緩くなるので、慌てて加水しすぎないように注意。
⑦1次発酵。ボウルをオーブンに入れ、40℃で約3倍に発酵させる。発酵完了の目安は一番膨らんでいる部分が1050ml程度に達すればOK。生地温度が26℃前後の場合、目安として45~50分程度かかる。
⑧発酵が終了したらガス抜き。3分ほど、ゴムベラ大でしっかり混ぜる。冬場は型が冷めているので、ガス抜き中に発酵機能を利用して型を温めておくと良い。
⑨一斤型に生地を流し入れる。軽く生地を均して、ラップと輪ゴムで乾燥しないようにしっかりとめる。
⑩2次発酵。40℃で型の上から約2.6㎝(※下記参照)まで発酵させる。オーブンから型を取り出し、240℃で予熱を開始する。輪ゴムとラップを外して(外すときに反動で生地にラップがくっついてしまうことがあるので、早めにシートに切り替えても良い)、写真のように、蓋よりひとまわり大きいシートの片側を折り曲げ、蓋にかませて常温で発酵させ、シートに生地がくっつくようにする。
※この後、上のシートに生地が張り付くまで発酵させるのですが、オーブンの予熱時間がどのくらいかかるかによってオーブンでの発酵を切り上げるタイミングが異なります。私はシートの半分くらいに生地がはりつき、しっかり庫内が温まるまで12分くらいかかるので、2.6㎝を目安にしています。
⑪シートの半分くらいに生地がくっついたら予熱完了したオーブンに入れる。写真くらいが目安です。発酵不足は陥没、発酵過多は焼成中に型から生地が溢れ、焦げる原因になります。
⑫240℃で32分程度焼成。オーブンに癖がある場合は途中で一度向きを変える。
※オーブンシートによって耐熱温度、時間が書いてあるので、使用方法を守り、発火しないよう注意してください。上記の焼成温度、時間はあくまで目安になります。とはいえ、焼成温度が低すぎると陥没するので注意。
<生地の緩さについて>
混ぜ終わった生地の緩さの動画です。参考にしてください。
手に感じる抵抗、生地を混ぜた時の線の消え方、生地の落ち方、生地をジグザグに落とした時の線がどのくらい残るかなど確認するといいです。
粉の吸水率が変わるならば、同じ緩さを目指して加水量を増減すればいいのではと思うかもしれませんが、これまでの経験上、やっかいなことに、粉によって適切な緩さが異なるようです。吸水率の高い粉は比較的重い生地、吸水率の低い粉は比較的緩い生地になるかと思います。この問題についてはこれから色々なロットの粉を使って随時更新していきます。
<今後の課題:粉によって変えるべきこと>
①総量、比容積が変わらないように粉と水分量を調整する
これまで、ペーストの量が変わらない場合、加水量のみを増減することで生地の緩さの調整をしていたのですが、加水量のみ変えてしまうと微妙に味の変化が生じてしまうように感じています。食感は良くなるけど、甘さが足りなかったり、若干発酵臭がするなど・・・。最近は、なるべく上記のレシピの総量の426.1gからブレないように、粉と加水量、両方の配合を調整していています。
②油の量を変える
かなり緩い粉の場合、粉と水分量を変えるとともに、油の量も変える必要がありそうです。粉と水分量の調節だけならば、外見的には大きな失敗はないかもしれませんが、気泡が小さく、食感が少し固くなります。総量が変わらないよう、油を少し増やして調整することで気泡が大きくなり、ほどよいふわふわしっとり食感に変化させることができました。(緩い粉になかなか当たらないので、確信が持てたら配合アップします!)
③2次発酵における生地の張り付け
恐らく、吸水率の低い=軽い生地の場合、手順⑪の工程、張り付けを控えめにする必要があるのかな?と感じています。軽い生地を重い生地と同じくらいに張り付けると生地が溢れ出たり、やたらカクカクして、その部分が焦げ付いたパンになりがちです。逆に、吸水率の高い=重い生地の場合はより張り付けないときれいに釜伸びしないパンになってしまいます。
<保管方法やカットについて>
ラップに包んだり、キッチンペーパーでぐるぐる巻いてからラップに包む等、様々な保管方法がありますが、私はあら熱を取ってからポリ袋にいれて保管しています。
基本、カットは十分に冷めてからです。食べる直前にカットした方が乾燥しにくいです。また、私はブレッドナイフを持っていないので、普通の包丁でカットしています。小刻みにカットすると比較的綺麗に切れます。トップの写真も普通の包丁でカットしています。
また、焼成時の底(写真では上部)にわずかな裂け目ができやすいです。白く囲ってある部分に裂け目ができているのが分かるかと思います。どうやらオーブンシートの切り替え部分に裂け目ができやすいようです。切り替えでない方を切ると、さほど目立たずにカットできます(できてしまう時もあります)。写真では左側ではなく、右側から切るということです。もっと良いシートの敷き方があったら良いのですが・・。
<焼成後の変化>
この米粉パンは何時に焼成終了したかにもよりますが、基本的には翌日もしっとりふわふわな状態で生食することができます。翌々日も生食できますが、比較すると劣化はしています。特に耳の部分の劣化が早いです。クラムはふわふわしているけれど、しっとり加減は若干失われているという印象。私は3日目でも生食していますが、気になる場合はトーストしてください。
~経過の一例~
焼成翌日 AM8:00 カットする。生食すると、しっとりふわふわ。
一斤米粉パン、焼成翌日 pic.twitter.com/MKYwxHYWW3
— riceflour_glutenfree (@komekoto_G) 2020年2月26日
焼成翌々日 AM8:00 カットする。少し乾燥しているが生食可能。
一斤米粉パン、焼成翌々日 pic.twitter.com/a7oL8asrXm
— riceflour_glutenfree (@komekoto_G) 2020年2月26日
冬場なので、春・夏になるとまた変化するかもしれません。随時、更新していきます。
<最後に>
去年の11月から作り続け、やっとレシピにすることできて、率直に嬉しいです。子供が寝たあと、1日1回しか焼けないため、本当に何度も何度も心が折れて、挫折しそうになりました。まだ完成ではありませんが、少しは成長できたかな・・・。
ただ、その反面、万能なレシピとして公開できないことを少し残念に思っています。そもそも、5倍近く発酵させた米粉パンのレシピ、私が知る限りネットでは見つけられなかったので、自力で作ってみよう、と思ったのがきっかけでした。パンが大好きなのに小麦粉が食べられないという方々のためにレシピを公開したい。だからこそ、誰が作ってもうまく行くようなレシピにしたかったのです。難易度が高くなってしまったことが残念ですが、上手くできました!という方がいましたら、SNSでも、ブログのコメントでも教えて頂けますと大変励みになります。
今後も更新してもっと完成度の高いレシピを提供したいと思いますので、お待ちください。宜しくお願いします!
ロットの問題!?一斤米粉パンのレシピを公開しようとしていたら・・・
こんにちは。
前回の一斤パンも美味しかったのですが、よりふわふわ、しっとりさせるにはどうしたらいいか、ずっと試行錯誤していました。
そこで出来たのが、冒頭の写真の米粉パンです。
比容積4、材料は米粉、砂糖、塩、イースト、水、植物油のみ、発酵前の生地と比較すると焼成後は5倍以上の一斤米粉パン。
実はこの週末にレシピを公開する予定だったのですが、ここに来て恐らく最後の難関「ロットによる米粉の状態の違い」問題に直面してしまいました。同じ米粉でも新しい物を使い始めてから上手くいかなくなってしまったんです。形にはなるけれど、空洞ができたりねっとりしてしまったり・・・。おそらく吸水性の違いなのかな?と思っています。
この問題をどうするか考え中です。
早くレシピを公開したくてうずうずしていますが、もう少しかかりそうです。
短いご報告になってしまいましたが、お読みいただきありがとうございます。
もうしばらくお待ちください!
4倍以上発酵させた、ふわふわの一斤米粉パン!
また久しぶりの更新になってしまいました。前回の記事で書いたように、そろそろ一斤にも再チャレンジしたいな~と思い、久しぶりに一斤米粉パンを作りました。
発酵の見極めに失敗して、こんな感じで大陥没したりしましたが・・・・
昨日はなかなか綺麗に焼くことができたかと思います。焼きたてはこんな感じ。
写真で分かるように、上部にうっすらできているラインが2.5㎝。最終発酵前の生地の高さです。焼成後の仕上がりは11.8㎝なので、4.7倍くらいに発酵させてから焼成したことになります。トップが若干凹みましたが(写真では下部)が、これまでの大陥没に比べたらかなり良い感じ。以前の記事にも書きましたが、4倍以上発酵させる場合は、高温で焼くことがとても重要だと思っています。大陥没時は、発酵させすぎて、型が生地からあふれそうだったので、予熱が終わってない段階でオーブンに入れてしまったのです。適度な発酵のタイミングを見極め、それに合わせて高温の予熱をきっちり終了させてからオーブンに入れることがとても大切です。
さて、食感や味についてですが、今回それもなかなかいい感じで出来たんですよね。ペーストの量や配合、加水量によって大きく味が変化してしまうのが難しいところでしたが、今回はバランスの良い仕上がりになったかなと思います。ふわふわ、しっとり、適度なキメの細かさ、ねっとりしない食感など、これまでの問題点をクリアできているかな、と思います。インスタに動画をアップしましたので良かったらご覧ください。
少しトップが凹んでしまったことや、焼成後のひび割れ部分からのわずかな腰折れなどが気になるところですが・・・。写真は翌日の朝に撮ったもの。右下のひび割れ部分が一晩たつと皺になり、少し腰折れしていることが分かるかと思います。
さて、今回の配合、簡単な手順はこんな感じ。
安定して焼けるようになったら写真つきの詳しいレシピを公開したいと思っています!
<使用している型>
- 価格: 847 円
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<材料>
熊本製粉 パン用米粉 ミズホチカラ 220g
きび砂糖 24.5g
ゲラントの塩 3.4g
サフ(赤) インスタントドライイースト 3.7g
ぬるま湯 162g
キャノーラ油 9g
★米粉ペースト
熊本製粉 パン用米粉 ミズホチカラ 9g
水 36g
<データ>
温度 25.6℃ 湿度 40%
仕込み水 159g 調整水 3g(39.8℃)
発酵前の生地温度 27.6℃
発酵 40℃ 41分 3倍に発酵
最終発酵 40℃ 44分+予熱中、蓋のシートに生地がはりつくまで発酵させる
<手順>
①粉類を泡だて器でよく混ぜておく。
②ペースト作り。耐熱容器に粉と水を入れてよく混ぜ、ラップをゆるくかけて500W20秒加熱して混ぜるを繰り返し、粘りのあるペーストをつくる。
③粉に159g加水して混ぜ、ペーストが40℃以下になったら混ぜる。生地がヘラからもったりせずにツーと垂れるまで調整水を加える。
④油を入れて5~6分程度混ぜる。
※冬場なので、お湯をいれた鍋を使って時折温める。
⑤3倍に発酵、4~5分ほど混ぜてしっかりガス抜き。
⑥型に流し入れて、型の蓋にかませたシートに生地が一部くっつくまで発酵させる。
※シートにびっしり張り付くまで発酵させると焼成中にあふれ出てしまう。
⑦240℃で42分程度焼成。
※オーブンに癖がある場合は焼きムラを防ぐため、途中で向きを変える。
ざっとした手順で申し訳ないですが、今回はミニ食パン型で気づいた、型の上まで目一杯発酵させる方法で焼いてみました。一斤型とミニ食パンだと違う部分がだいぶありますが、ミニ食パンで得た知識が活かされていてよかった・・・と思っています。
一斤米粉パンを作っていて思ったのが、
①加水量の見極め
②最終発酵の切り上げのタイミング
がなかなか難しいな。。。と感じています。特に①加水量の見極め、手順ではさらっと書いてますが、本当に難しいです。粘りすぎず、緩すぎず、、、という感じ。この見極めは実際に自分で作ってみて体感として習得するしかないのかなぁと思っています。米粉の状態によっては、上記の水分量でやってもうまく行かない事があるかと思いますし。
ところで、この米粉パン、どれだけ長持ちしてくれるのでしょう?今日からポリ袋に包んだ状態で保管してみたいと思います。また分かり次第、更新します。
→焼成日から一晩経って、翌朝は美味しく食べられましたが、その次の日の朝は食べられなくはないですが、けっこうパサついてしまいました。添加物を使用することなく、米粉のみでしっとりふわふわ感を持続させるにはまだまだ研究が必要そうです・・・。
空洞と焼き縮みの原因、5倍発酵させたミニ食パンの食感
前回書いたように、レシピを変えてみたところ、少し配合を変えたくらいでは外観にはさほど影響が出ないようになりました。しっかり上部まで色づき、焼成後にトップが陥没することがなくなりました。蓋につくまで発酵させる、焼成温度を伸ばすと、見た目は安定して焼けるんですね。
前回の記事に詳しく書いています↓
ただ、問題は「空洞」でした。この問題に対して、色々と配合を調整して作っていたところ、生地が緩すぎると空洞ができる、と気づきました。
生地が緩すぎないように気を付けて作ったミニ食パンの断面がこちら。
空洞ができず、見た目はなかなか良い感じです。こちらの食パンはもともとの高さが1.2㎝、蓋にかませたオーブンシートにくっつくくらい発酵させたので、約5倍に発酵させています。ただ、焼成後は片側が若干焼き縮みしてしまいました。トップも5.8㎝とほんと~にわずかですが焼き縮みしています。
写真はこちら。片側(写真の上部)が若干焼き縮みしているのが分かりますよね。
やっかいなのが、空洞を避けようと重い生地にしすぎると、焼き縮みする、ということです。
何回か作ってみて、恐らくそうだろうな~と感じています。この、空洞ができず、焼き縮みもしないという生地の緩さが極めて難しい・・・と感じています。ペーストの配合、量、加水量ですね。そもそも米粉パンって水分1gでかなり大きな変化が生じるんです。ここをどう見極めていくのかは一つの山になるのかな。
しかも、最近蓋まで発酵させるようにして、4倍発酵ではなく、5~5.5倍発酵になって変わった食感の問題もありまして。5.5倍発酵だと、より膨らませる分、気泡が大きくなる=キメが粗くなるんです。すると、私の感覚だと、結構パサつきやすくなります(旦那は分からないと言ってましたが・・)。しかも、空洞を防ぐためには緩すぎる生地ではいけないので、水分量を控えると、さらにキメは粗くなります。個人的には4倍発酵させていたくらいの食感の方が美味しかったな、と感じています。
自分でも混乱しそうなので、まとめると、
①空洞は生地が緩すぎる時
②焼き縮みは生地が重すぎる時
③5倍~5.5倍発酵させると軽さはでるが、キメは粗くなり、パサつく
ということです。
レシピを見直しつつ、最良の食感、綺麗な見た目のミニ食パン目指して頑張ります。
ところで、今はもっぱらミニ食パンで焼いていますが、一斤で作った場合、これまで分かったことは通用しなくなるのかなと思っています。そろそろ一斤にも再チャレンジしてみたいです。
5倍発酵?ミニ食パン、外見は綺麗だけど・・・
今回は前回のレシピを見直して、外見は綺麗に焼くことができました。ちなみに、4倍発酵以上させているので、5倍発酵弱くらいです。
まずは仕上がりの写真から。
トップまでしっかり綺麗に釜伸びして、焼き縮みによる歪みや凹みなどがほぼない状態になりました。ちなみに写真は上部が凹まないようにひっくり返した状態で冷ましています。
ただ、問題は断面でした。
翌日切ってみると、底の部分に(写真ではひっくり返しているので上に)空洞ができてしまったのです・・・。パンを冷ましている間にできたのでしょうか。
成功したかと思っていましたが、切ってみるまでは本当に成功しているかは分からないんですね。また新しい問題が出てきてしまいました。
外見に関してはなかなかいい出来でしたので、とりあえず、前回と大きく異なる点を3つ挙げます。
①ペーストの入れ方
②型ぎりぎりまで発酵させ、蓋にかませるオーブンシートに生地がくっつくようにする
③焼成時間を伸ばす
①ペーストの入れ方
前回はペーストを冷ましすぎない、粉に加水後、混ざりきる前に加えるといいかも?と書きましたが、今回は少なめの水を加えた固めの生地に、ほどよく温かいペーストを加えてみました。実はこれまで、ダマが残りやすく、きれいにペーストがなじんでくれないことが多かったんです。それが、固めの生地に加えることで、粘りのあるペーストが上手く混ざってくれました。ペーストが混ざった後に、残りの水を加えています。
②型ぎりぎりまで発酵させ、蓋にかませるオーブンシートに生地がくっつくようにする
これまで、普通の2倍発酵の食パンと同様に、なるべく釜伸びさせなければ、という考えに囚われすぎていたようです。4倍発酵が釜伸びしにくいなら、もうシートにくっつくくらい目一杯発酵させて焼成してしまえば綺麗に焼けるのでは?と思ったのです。結果、1、2㎝の生地が焼成後には6㎝になりました。ただ、発酵の切り上げのタイミングに気を付けないと生地があふれでてしまいます。
↑生地の一部がくっつくくらいで焼成に入りました。
③焼成時間を伸ばす
目一杯発酵させると、グルテンのない生地はかなり不安定になります。そのため、焼き時間を伸ばし、クラストをしっかり色づけることで、大きく腰折れしないようにさせるんです。実は、先日、焼成時間を短めにしたところ、時間がたつにつれて、どんどん腰折れしてしまったのです・・・。焼き色が濃いのは好みがありそうですが、香ばしさはアップします。ちなみに、オーブンの癖を知ることも大事だと思います。私のオーブンは焼きムラがあるので、途中で型の向きを変えてみました。
型から出す前はこんな感じです。焼き縮みしてないことが分かるかと思います。型から出した後は、ひっくり返して保管しました。こうすることで、焼成後の凹みを防ぐことができたように思います。シフォンケーキのようですね。
とりあえず、ここまで綺麗な状態で焼けたことはなかったので一歩前進かな?と思っています。問題は空洞をどうするか考えないといけないです。また、焼成から24時間以内ですでにパサついてしまったのもとても残念でした。ペーストの量や配分をもう一度見直す必要がありそうです。先は長い・・・。
4倍発酵ミニ食パン、少し綺麗に焼けるようになってきました
あけましておめでとうございます!!
昨年から始めた米粉のパンとお菓子づくり、いつもブログをお読みくださっている皆様には大変大変感謝しております。今年はより美味しい物が作れるようになって、少しでもお役に立てたらいいなと思っています。
恐らくですが、今後はシンプルなパンメインのブログになってくるかと思います。
お菓子はたま~に登場するかもしれません。
今年もどうぞ宜しくお願いします。
さて、年末あたりから、この配合なら追加の焼成なしでいける・・・という4倍発酵のミニ食パンができるようになってきました。いつも、蓋の上まで生地が届かず、陥没してしまうため、焼き色が上部につかなかったのです。そのため、追加で焼成して焼き色をつけていました。ですが、ここ最近試している配合だと、釜伸びして、上部にもしっかり焼き色がつくようになってきました。
こちらが焼成直後の写真です。片側が少し焼き縮みしてしまいましたが、以前よりは綺麗に焼けてきたかなと思っています。
<材料> ミニ食パン型
熊本製粉 パン用米粉 ミズホチカラ 80g
きび砂糖 9.5g
ゲラントの塩 1.1g
サフ(赤) インスタントドライイースト 1.2g
ぬるま湯 63g
キャノーラ油 3g
★米粉ペースト
熊本製粉 パン用米粉 ミズホチカラ 5.5g
水 14g
<データ>
温度 23.5℃ 湿度 52%
仕込み水 63g(42℃)
発酵前の生地温度 30.2℃
発酵 40℃ 34分 3倍に発酵
最終発酵 40℃ 39分 4倍強に発酵
<手順>
①ペースト以外の準備。粉類を泡だて器でよく混ぜておく。
②ペースト作り。ラップをかけて500W20秒で混ぜ、500W15秒でさらに混ぜる。ラップをしたまま保管。
③粉に加水、混ざりきる前にペーストを加えて混ぜる。
④油を入れて4分程度混ぜる。
※冬場なので、お湯をいれたボウルで時折温める。
⑤3倍に発酵、3分ほど混ぜてガス抜き。
⑥4倍に発酵(生地が均等に発酵するように、途中で型の向きを変える)
⑦250℃で20分ほど焼成
焼成前、1.2センチだった生地を5センチ、4倍強に発酵させました。焼成後はなかなか綺麗な形でしたが、時間が経つと、ひび割れたところから少し凹んでしまいました。ちなみに、焼成後の一番高さのあるところは、5.7センチ。約0.7センチ釜伸びしました。
前回の記事にも書きましたが、ペーストはしっとりを長続きさせてくれる偉大な存在なのですが、本当に繊細だと思っています。ペーストの状態や加えるタイミングなどによって仕上がりが全然異なってしまうことがあるんです。今はペーストを冷ましすぎない、粉が混ざりきる前に入れるのがいいのかな・・・?と考えています。
そして、ペーストの量もかなり大事だと思っています。これまで、粉80gに対して28.5gのペースト(粉6.5gと水22g)を入れていたのですが、そうすると、だいたい生地は上まで届かず、陥没してしまうことが多かったです。最近は粉に対して19.5g、約25%程度のペーストを加えることで、比較的綺麗な形になるようになってきました。
あとは、オーブンシートの入れ方を変えてみました。これまで、型ぎりぎりに合わせて入れていたのですが、本体のシートははみ出るように余裕を持たせ、上のシートも大きめに蓋にかませるように入れると、仕上がりが綺麗になりました。分かりづらいので、写真を撮ったらアップします。
翌朝にカットするとこんな感じ。生食すると、しっとり、ふわふわでとても美味しいです。けれど、一晩たつと、陥没してるのが気になります…小麦粉の角食も陥没しているパンはあるし、これはこれで良いのかな?とも思いますが。
凹みや焼き縮み、よりしっとり長持ちさせるにはどうしたらいいか
など、一つ一つ問題をクリアさせていきたいと思っています。
そして、季節が変わると、温度調整など大幅に変化するだろうと思っています。年間安定して焼けるようになるには時間がかかりそうです。