米粉のパンとお菓子

ゆるくグルテンフリー

4倍発酵ミニ食パンで分かったこと、あれこれ

4倍発酵の成功の秘訣が分かったのか!?と思われそうなのですが、まだ納得のいくパンはできておりません・・・。なかなかうまく行かず、ブログも書けないので、不安になっていました。

 

焼き続けてはいるのですが、4倍発酵は本当に難しいです。時間がかかるかと思いますが、地道に続けていくので興味のある方はお付き合いください。

 

今回はこれまで分かったことを、いくつか公開していきたいと思います。

 

①植物油の量を減らすことで、よりしっとりした食感になる。

実は油を量を増やせば、よりしっとりすると今まで勘違いしていたのです・・・。確かにバターを使うとそうかもしれませんが、米粉パンの場合、植物油を使うのがメジャーかと思います。私もキャノーラ油を使っていますが、これまで、だいたい粉80g(ペーストの粉は含まず)に対して6g使用していました。7.5%使用すると、歯切れが良すぎる、悪く言うとぱさつきやすい印象です。ただ、少なすぎても食感が悪いので(少なすぎるとねちゃっとする)、今は粉80gに対して3gくらい使用することで落ち着いています。3gくらいだと、しっとりした食感が長続きするように感じます。

 

②3.5倍前後発酵のパンなら綺麗に焼ける

4倍発酵!と言い続けていますが、4倍発酵で釜伸びして陥没もしない、美しいフォルムのパンを作るのはかなり難しいです。ただ、3.5倍くらいなら陥没せずに綺麗に焼けることは比較的簡単だと思っています。写真は焼成直前で3.5倍になったパン。陥没なく、綺麗です。釜伸びはほぼなしですが・・・。ここから4倍に発酵させると、陥没することが多いです。


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(数字は分かりやすいようにパンに番号をふっているだけです) 

 

米粉ペーストの状態が生地の固さを変える

米粉ペーストをどのような状態で入れるかに最近気をつけています。というのも、米粉ペーストの温度によって生地の固さに影響がでるからです。

 

1、米粉ペーストにラップをして温かい状態で保管、加水した生地に加えた場合

ペーストの温度が高いため、生地になじみやすく、粘りが強くなる。ダマはほぼなし。

 

2、米粉ペーストを常温に戻して保管、加水した生地に加えた場合

ペーストの温度が低いため、ペーストが生地に上手く混ざらず、流動性が高くなる。

ダマが多い。

 

このような場合、だいたい2の方が釜伸びします。ダマが多い方が釜伸びしにくそうですが、生地の流動性が高いためか、膨らみやすいようです。

 

実は2の条件で形的に4倍発酵に成功したことが1度だけあるんです。この時は生地にダマが残っている状態だったのですが、4倍に発酵させても、綺麗に陥没することなく膨らんでくれました。


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ただ、ダマが残っている=生地にペーストが上手く溶け込んでいないため、あまりしっとりしていない食感になってしまうんです。見た目がよくても肝心の食感が微妙なら成功ではないですよね・・・。しっとりした食感を保ちつつ、美しいフォルムを保った4倍発酵というのは本当に難しいです。

 

 

 

 

 

 

1次発酵を長めにとった4倍発酵ミニ食パン

 

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昨日アップした記事の材料の配合がこれまでで一番しっくり来たので、少し調整しつつ、今回は1次発酵の長さを変えてみました。これまでの中ではなかなか出来が良い方かな?と思っています。

 

komekoto.hatenablog.com

 

お伝えしている通り、4倍発酵ミニ食パンを大きく分けると二つ。

①釜伸びするけど、中央が陥没するタイプ

②陥没は控え目だけれど、釜伸びしないタイプ

 

分かりやすい写真はこちら。

 

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今回は①のタイプです。ただ、今回のパンは1㎝近く釜伸びしたうえに、今までの陥没に比べると控え目だな~という印象です。

 

<材料> ミニ食パン型

熊本製粉 パン用米粉 ミズホチカラ 80g

きび砂糖 8.8g

ゲラントの塩 1.1g

サフ(赤) インスタントドライイースト 1.2g

ぬるま湯 66g

キャノーラ油 6g

米粉ペースト

熊本製粉 パン用米粉 ミズホチカラ 4g

水 14g

 

<データ>

温度 24℃ 湿度 38%

仕込み水 66g(42.3℃) 

発酵前の生地温度 31.5℃

発酵 40℃ 35分30秒

最終発酵 40℃ 39分30秒 

焼成 230℃に予熱後、200℃に下げて20分焼成→蓋を外して、4分追加で焼成

 

<手順>

①ペースト作り。500Wで様子を見ながらペースト状にする。

②粉類をよく混ぜておく。

③ペーストに仕込み水の一部、5gを加えてよく混ぜる。

④粉に加水、ある程度混ざったら、③のペーストを入れて混ぜる。

⑤油を入れて4分程度混ぜる。

※冬場なので、お湯をいれたボウルで時折温める。

⑥3倍に発酵、3分ほど混ぜつつガス抜き

⑦4倍に発酵

焼成

 

焼成した翌日の写真はこちら。

 

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もともと1.2㎝の生地が焼成前には4.8㎝、焼成後には一番高いところで5.7㎝になりました。約1㎝釜伸びしています。やっぱり陥没はしていますが・・・。

 

断面図はこちら。

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まだ詳しく検証できてないのですが、1次発酵のわずかな違いは、気泡や仕上がりの形に大きな影響を与えるかもと考えています。2.5倍に発酵させたパンと3倍近く発酵させたパンだと、3倍近く発酵させたパンの方がキメ細かく、釜伸びする、けどその代わりに陥没してしまう、といった感じです。4倍発酵パンは非常に繊細なので、一概にこう!とは言えませんけど・・・。

 

ちなみに発酵はあっという間に進みますので、2.5倍と3倍の違いだと、5分程度の差しか生じません。私は目盛りつきの軽量カップを使って、生地の一番盛り上がっているところを目安に、発酵を切り上げるタイミングを見ています。

 

そして、これまで焼成後の仕上がりの歪みが気になっていたのですが、ガス抜きして生地を型に流し入れた後、再度、軽くガス抜きしつつ、生地を丁寧に均すと歪みが抑えられるようになりました。2倍発酵では気にしたことがなかったのですが、グルテンという支えのない生地は、より丁寧に扱う必要があるんですね。

 

ところで、この4倍発酵ミニ食パンは翌朝なら美味しく食べられるんですけど、

劣化が早いという大きな問題点があります。2倍発酵のパンと同じくらいのスピードで劣化します。ペーストの量が少ないということもあるんですけど、もっとしっとり長持ちさせるには、ペーストの量を増やして、4倍発酵は諦める必要があるのかなぁ?と考えています。今の材料の配合でペーストと加水を増やすと、絶対陥没するので・・・。色々チャレンジしてみます!

 

 

 

4倍発酵ミニ食パンはきれいに釜伸びしづらい

 

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かなり、お久しぶりの記事になってしまいました・・・。4倍発酵ミニ食パンを焼き続けた結果、混乱してよく分からなくなってきました笑。というのも、4倍発酵パンは繊細で、毎回、微妙に異なる仕上がりになるんです。そのため、何に影響を受けたのか分かりづらいのです。

 

私がこれまで作った4倍発酵パンの種類は大きく分けて2つ。

①釜伸びするけど、中央が大きく陥没するタイプ

②陥没は控え目だけれど、釜伸びしないタイプ

 

これまで、4倍発酵で、釜伸びして陥没もしない、という食パンをまだ作れたことがないんです。2倍発酵は余裕で釜伸びしてくれるのですが、4倍発酵だと、どうも綺麗な釜伸びは難しいのかなと思っています。ネット上に情報がないこともあり、この考え方が正しいのか分かりませんが・・・。

 

今回なかなか出来の良かったミニ食パンは②のタイプになります。

もともと1.1㎝の高さの生地が、焼成後は4.7㎝になりました。約4倍です。

 

<材料> ミニ食パン型

熊本製粉 パン用米粉 ミズホチカラ 80g

きび砂糖 8.5g

ゲラントの塩 1.1g

サフ(赤) インスタントドライイースト 1.2g

ぬるま湯 66g

キャノーラ油 6g

米粉ペースト

熊本製粉 パン用米粉 ミズホチカラ 4g

水 14g

 

<データ>

温度 22℃ 湿度 40%

仕込み水 66g(42℃) 

発酵前の生地温度 35℃

発酵 40℃ 30分

最終発酵 40℃ 33分 

焼成 230℃に予熱後、200℃に下げて25分焼成→蓋を外したところ、上まで釜伸びしていなかったので、4分追加で焼成

 

<手順>

①ペースト作り。500Wで様子を見ながらペースト状にする。

②粉類をよく混ぜておく。

③ペーストに仕込み水の一部、5gを加えてよく混ぜる。

④粉に加水、ある程度混ざったら、③のペーストを入れて混ぜる。

⑤油を入れて4分程度混ぜる。

※冬場なので、お湯をいれたボウルで時折温める。

⑥2.5倍くらいに発酵、3分ほど混ぜつつガス抜き

⑦4倍に発酵

焼成

 

焼成した翌日の写真です。若干の凹みはありますが、これまでと比べるとかなり控えめです。

 

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手順③「ペーストに仕込み水の一部を混ぜる」ですが、ペーストを直接生地に混ぜると、ダマになりやすい気がするので行っています。それでも、小さなダマはあまりなくならないので、必要かどうかは検討中です。

 

以前、生地の流動性が大切であることを記事にしましたが、その後、生地の流動性は高すぎると陥没しやすくなるのかな、と思うようになりました。

 

komekoto.hatenablog.com

 

生地の流動性は水の量だけではなく、温度にも影響を受けます。難しいのですが、陥没させないようにするには、適度な流動性を保った生地の状態を知るしかないのかな~と思っています。最近は、だいたいどのくらいの生地の緩さで陥没するのか分かってきたような気がします。ちなみに、現在は熊本製粉のミズホチカラを使用していますが、異なるミズホチカラを使った場合、生地の緩さは変わるかもしれません。その場合はまた調節が必要になりそうです。

 

また、2倍発酵に比べて、4倍発酵のミニ食パンでは砂糖の量をかなり増やしています。イーストにはたくさん働いてもらうので、エネルギーとなる砂糖が多くても、仕上がりはそこまで甘くないように思います。逆に、砂糖が少なすぎて、イーストが砂糖を全て消費してしまい、甘さの足りない、焼き色が薄いパンになってしまったことがあります。

 

1次発酵ですが、2.5倍~3倍あたりがいいのかな~?と今のところは考えています。1次発酵も気泡の大きさや食感に大きく影響を与えるので、どこまで発酵させるのがベストなのかは模索中です。

 

↓今回のパンの気泡は少し大き目

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今回は若干キメが粗い仕上がりになってしまいました。ふわふわで軽いのですが、もう少し、気泡の数が多くてキメ細かい仕上がりの方が個人的には好みかもしれません。甘さはちょうど良かったので、砂糖は適度な量だったかなと思います。アルコール臭はありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

高い生地温度で4倍発酵米粉パンの大陥没を免れる

前回の記事からだいぶ間が空いてしまいました・・・。毎日焼いているのですが、なかなか満足のいく4倍発酵の米粉パンができずにいたんです。ただ、少しづつ、「こうしたら、大きな陥没は免れる」ということが分かってきたので、経過報告します。

 

前回は生地の流動性の高さが4倍発酵の鍵となると書きましたが、

「生地温度」も大きな影響を及ぼすのかなと最近感じています。

 

前回の記事はこちら↓

komekoto.hatenablog.com

 

4倍発酵の崩壊のプロセスは、生地を4倍に膨らませ、その後に焼成して生地が固まる間に起きることが多いと思います。グルテンのない、不安定な生地に耐えられることなく生地が崩壊してしまうのです。これまでの経験上、発酵中に崩壊したことはないので・・・。となると、「焼成中の生地が固まるまでの時間をいかに短くする、つまり、崩壊する前に生地を固められるか」が鍵になってくるのかなぁと思い始めてきました。そのためには生地の温度をじわじわ上げていては間に合わない。発酵前の生地温度、発酵温度を比較的高めに設定する必要があるのかもという考えに至ったんです。

 

そこで、今回は仕込み水を42℃とかなり高く設定するとともに、混ぜている間に生地が冷めてしまわないよう、時折、お湯を入れた大き目のボウルに底をあてながら混ぜてみました。

※今は冬場なので、夏場はもっと温度のコントロールがしやすいかも。

 

今回の材料と簡単な手順はこちら。

 

<材料> ミニ食パン型

熊本製粉 パン用米粉 ミズホチカラ 70g

きび砂糖 6g

ゲラントの塩 1g

サフ(赤) インスタントドライイースト 1g

ぬるま湯 58g

キャノーラ油 5g

米粉ペースト

熊本製粉 パン用米粉 ミズホチカラ 3.5g

水 12g

 

<データ>

温度 24℃ 湿度 50%

仕込み水 58g(42℃) 

発酵前の生地温度 34.1℃

発酵 40℃ 50分

焼成 230℃に予熱後、20分焼成→蓋を外したところ、上まで釜伸びしていなかったので、4分追加で焼成

 

<手順>

①ペースト作り。500Wで様子を見ながらペースト状にする。

②粉類をよく混ぜておく。

③加水、ある程度混ざったら、ペーストに少し生地を加え、よく混ぜる。

④ペーストを生地本体に加えて混ぜる。

⑤油を入れて4分程度混ぜる。

⑥4倍に発酵

焼成


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今回、4倍に発酵させた時の生地の状態はこちら。表面に気泡が点在し、少ししわもできています。これまでの経験上、このような生地状態の時は必ず大陥没していたのですが、今回はさほど大きな陥没はしませんでした。

 

焼き上がりの断面図はこちら。

 

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こんなに大きな気泡が点在しているのに、大陥没を免れたのは、びっくりしました。これまでのパンは比較的気泡を小さく均一化することで生地の安定性を保っていたので・・・。底にできる目詰まりもいつもより少なくすることができました。

 

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こちらは以前作ったミニ食パン。さほど陥没はしていなくて、気泡は小さめ。上の写真ほど大きな気泡は見られないです。発酵前温度は25.6℃と低め。1次発酵ありだったのも気泡の大きさに関係してるかも。

 

さて、肝心の味ですが、過発酵にありがちなアルコール臭はまったくありませんでした。また、今回は砂糖や油の量を増やしたので、いつもより甘くて、しっとり、ふわふわなクラムが出来上がりました。そして、4倍発酵させているので、とっても軽いです。

 

最後に、まとめると、今回大陥没を免れたのは、生地温度を高くしたことで、生地が固化するまでの時間を短縮できたからではないか、と推測しています。一晩置くとわずかに陥没してしまいましたが、これまでと比べてかなり少ない方かと思います。今回は時間がなくて1次発酵を飛ばしたので、次回は1次発酵ありで焼いてみようと思います。

 

生地の流動性は4倍発酵の1つの鍵?

一斤型で何度か陥没を経験してから、まずはミニ食パン型で陥没させることなく、4倍発酵を目指すことにしました。

 

一斤型で4倍発酵にチャレンジし、陥没させた米粉食パンの記事はこちらです。

komekoto.hatenablog.com

 

先日、ミニ食パンを作っていたところ、時間がなくなってしまい、3.5倍発酵くらいで早めに切り上げたことがありました。その時、焼き縮みはしてしまうものの、陥没はしなかったんです。

 

3.5倍発酵にすると、ギリギリ生地が焼成に耐えてくれたのか、あるいは特別な要因があったのか、もやもやしていました。

 

翌日、少し配分を変えて、4倍強に発酵させてみたところ、こんな感じになりました。

 

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焼き縮みや陥没してはいるものの、これまで作った4倍発酵よりも全然陥没していませんでした。陥没しているじゃん、と思うでしょうが、断面を比較すると全然違います…

 

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4倍発酵で陥没した一例

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今回、4倍強に発酵させたパンの断面

 

では、陥没を抑えたパンたちは何が違うのかというと、「生地の流動性の高さ」が違いました。グルテン=骨格を持たない米粉パンは大きく膨らませる場合、米粉ペーストを必要とすることは先日書いた通りですが、そのペーストは多いほうがきっとパンを支えてくれるだろうと思い、メインとなる米粉の約10~11%分の米粉を使ってペーストを作っていたんです。けれど、今回はそれを減らして5パーセントの粉を使ってペーストを作ってみました。それにより、生地の粘度が減り、発酵時も生地がだいぶ緩い状態になってくれました。

 

一斤で、メインとなる米粉の約11%分の米粉を使用したペースト入りの写真。生地の焼成前はこんな感じ。表面がでこぼこして、トップが膨れ上がっています。

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一方、今回の流動性の高い、緩い生地の焼成前の写真はこちら。表面がつるっとして、比較的均一な膨らみ方をしています。

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これは私の仮説なのですが、生地の粘度が高いと、焼成中に炭酸ガスが膨張する際の圧力により、膨れ上がったところから崩壊してしまう?のかもしれません。そして、粘度が高いペーストをたくさん使ったらだめってことではなくて、生地の流動性があくまで大事かなと思っています。生地の流動性は別の要因も関係してくるはずなので、流動性を高くする=米粉ペーストの量を減らすという単純な問題ではないということです。色々と研究中なので、何か分かったら記事にします。

 

さて、今回の材料はこちら。簡単な手順も書いておきます。

 

<材料>

熊本製粉 パン用米粉 ミズホチカラ 70g

きび砂糖 4.2g

ゲラントの塩 1g

サフ(赤) インスタントドライイースト 1g

ぬるま湯 58g

キャノーラ油 3.5g

米粉ペースト

熊本製粉 パン用米粉 ミズホチカラ 3.5g

水 12g

 

<データ>

温度 23℃ 湿度はメモ忘れました・・・

仕込み水 58g(32℃) 

発酵前の生地温度 24.6℃

発酵 30℃ 49分

最終発酵 35℃ 54分

焼成 230℃に予熱後、20分焼成→蓋を外したところ、上まで釜伸びしていなかったので、5分追加で焼成

 

<手順>

①ペースト作り。500Wで様子を見ながらペースト状にする。

②粉をよく混ぜておく。

③加水、ある程度混ざったらペーストを加えて、混ぜる。

④油を入れて4分程度混ぜる。

⑤発酵 2倍に膨らませる。

⑥3分ほど混ぜてしっかりガス抜き

⑦最終発酵 4倍強に発酵。

焼成

 

だいぶざっとした流れですが、まだまだ不確かで手探り状態です。例えば⑤の発酵、2倍に発酵させていますが、4倍まで発酵させて、ガス抜きした方が良いのか、⑥のガス抜きはもっと長くした方が良いのかなど・・・。

 

さて、焼成してできた食パンは少し陥没、焼き縮み、しわのある状態ではあるものの、なかなか美味しい仕上がりになりました。何より、軽い。空気みたい。重さをはかると108gしかありませんでした。高さは4、5センチ、もともと1センチの高さしかなかったので、そりゃ軽いですよね。口にいれるとふわっふわ。過発酵のアルコール臭もなしです。

 

見た目はブサイクですが、ふわふわで軽い食パンに一歩近づいたような気がします!生地の流動性以外にも、怪しいなと思っている改善点があるので、うまく出来たらご報告します。

 

米粉食パン一斤の4倍発酵に挑戦する



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米粉のパンを発酵させる場合、だいたい2倍発酵が普通だと思うのですが、今回は4倍発酵にチャレンジしてみました。ネットを見ると、たくさんの方が挑戦されているようで、ずっとやってみたいなと思っていました(中には5倍発酵されている方も・・・!)。

 

そもそも米粉パンをあまり発酵させない理由は、米粉にはグルテンがないからです。膨らませること自体は難しくないけれど、グルテンという骨格がないパンは、膨らませ過ぎると支えを失い、焼成中、あるいは焼成後に陥没してしまいます(私は何度も経験があります…)。では、なぜ無謀な4倍発酵をするかというと、米粉のパンは小麦粉のパンより膨らんでいない分、軽さが出にくいからです。以前2倍発酵させた一斤の米粉食パンはこちらです。

 

komekoto.hatenablog.com

 

2倍発酵させた一斤の米粉食パンは重くて、一枚でお腹いっぱいになってしまいます。重いパンではなく、軽くて、ふわふわなパンを目指したい。そんな4倍発酵を可能するのは「米粉ペースト」が一つのカギとなります。上記の記事から分かるように、米粉ペーストはグルテンの代わりとしてパンの土台となり、陥没を防ぎ、膨らみをアップさせてくれます。

 

ただ、米粉ペーストを使うだけでは不十分でして、この4倍の生地を支えるには色々な条件が揃わないといけないと思っています。ただ、その方法が不明でして・・・。成功されている方で詳しくその方法を書かれているのをまだ見たことがありません。なので、いずれはこのブログで公開できるようになれたらいいな~と思っています。とりあえず、いつもお世話になっている@aoiya_glutenfreeさんが高温で焼き固めるといいかも、とアドバイスしてくださったので、その方法でチャレンジしてみることに!

 

ちなみに、膨らませればいいってわけではなくて、美味しいのは必須条件です。なので、過発酵により、イーストのアルコール臭がしないパンであること、そのうえで、陥没していない美しいフォルムであることを目指したいです。

 

さて、とりあえず下準備無しで4倍発酵にチャレンジしてみたところ、4倍発酵させるには生地量が足りなさすぎて、高さの低いパンになってしまいました…!

 

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あまりに適当にやりすぎました。4倍発酵させるなら、事前に型比容積をもとに生地量を調べる必要がありました

 

<型比容積とは??>

手持ちの型の中にどれだけ生地を入れるかの基準となる値です。

例えば、型比容積が4の場合、型容積の4分の1、生地を入れるということになります。

つまり、型の容積÷4=生地量

小麦粉の角型パンの場合、3・8~4くらいが目安の型比容積だそうです。

数字が大きければ大きいほどふわふわの軽いパンになります。

 

型の容積のはかり方は、

①型ぎりぎりに水をいれて重さをはかる

②縦×横×高さで計算する

2パターンありますが、

③購入した型のHPを見る

が一番楽です。私は浅井商店のこちらの型を使っているのですが、HPに容積が書いてあったので助かりました。

 

※これまで間違えた商品を張り付けていました・・・。大変申し訳ありません。

上記が正しい商品です。

 

HPにある通り、こちらの型の容積は2070です。それを型比容積の4で割ると

2070÷4=517.5

となりました。

生地量517gあたりを目標にするとして、今回作ってみた材料がこちら。

※正しい容積は1728gです。

 

<材料>

熊本製粉 パン用米粉 ミズホチカラ 230g

きび砂糖 15g

ゲラントの塩 3g

サフ(赤) インスタントドライイースト 3.2g

ぬるま湯 184g

キャノーラ油 13g

米粉ペースト

熊本製粉 パン用米粉 ミズホチカラ 23g

水 50g

 

これで、521.2gの生地量、約3.9の型比容積です。

※上記にも書きましたが、型の種類を勘違いしていまして、私が使用しているのは

容積1728gでした。そのため、実際には1728÷521.2=比容積約3.3です。

 

<データ>

温度 22℃ 湿度 39%

仕込み水 184g(26℃) 

発酵前の生地温度 24.2℃

発酵 35℃ 61分

焼成 250℃に予熱後、230℃に下げて25分焼成→蓋を外したところ、上まで釜伸びしていなかったので、5分追加で焼成

 

<結果>

4倍発酵自体はスムーズにできたのですが、発酵の見極めに失敗し、若干過発酵させてしまいました。米粉ペーストを入れているので、粘度が高く、円を描くように膨むため、見極めが難しかったです。一番盛り上がっている箇所をもとに発酵を切り上げる必要がありました。あとは、250℃の予熱に時間がよりかかるので、その分も計算してもっと早めに終わらせればよかったです。

 

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焼成後は見事にトップに陥没ができました。焼成前の高さは10㎝、焼成後は8.8㎝。焼き縮みしています。一番凹んでいる部分の高さは6.2㎝。

 

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生食で食べると、やっぱり軽い。2倍発酵とは全然違います。ですが、予定の発酵ラインを越えてしまったこともあり、わずかにアルコール臭がするかな・・・と思いました。クラムはふわふわ、ねっとり感はなし。高温で焼いたせいか、クラストは乾燥気味でした。4倍に膨らませたため、気泡は大きめです。若干底が目詰まりしています。

 

まだ分からないことばかりですが、何度も作って理想のパンを目指していくしかないのかなと思っています。焼き縮みはしてしまったけれど、一つ良かったのはトップ以外はそれなりに膨らんだままをキープしてくれたこと。もっと大陥没を予想していたので・・・。高温で焼いたことが一つあるのかなと思っています。

 

 

 

米粉のカンパーニュ作りで分かったこと

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連日作ってきたサイリウムハスク入りカンパーニュのことで分かってきたことが2点あります。

 

油を使用する

小麦粉のリーンなパンの場合、油脂は入れない場合が多いと思うのですが、米粉の場合は入れた方が扱いやすくなります。これまで、生地に油を入れたり入れなかったりしてみたのですが、米粉グルテンがないため、油を使用しないと膨らみが悪く、しなやかさに欠けるので成形が難しくなることが分かりました。私は膨らみやすいキャノーラ油を2%使用していています。なお、生地の乾燥防止と焼き色のため、表面には分量外の油を塗っています。


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油を使用しなかったカンパーニュ

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油を使用したカンパーニュ

 

生地はある程度しっかり混ぜること

一度、試しによく混ぜないで作ってみたことがあるのですが、水分がきちんといきわたらず、下の方に目の詰まった層が出来たり、バランスの悪い仕上がりになりました。こちらがその写真です。気泡のバランスが悪いですよね。

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ゴムベラで3分ほど混ぜるとちょうどいいのかなと思っています。ただ、長すぎるとそれはそれで生地に負担がかかりすぎて膨らみにくくなるかもしれません。また分かり次第更新します。

 

以上の2点を踏まえながら、これまでで一番美味しいかなぁと思うカンパーニュができました。材料とデータはこちら。

 

<材料>

熊本製粉 パン用米粉 ミズホチカラ 80g

そば粉 20g

サイリウムハスク(森のこかげ) 3g

きび砂糖 3g

ゲラントの塩 1. 5g

赤サフ インスタントドライイースト 1.2g

キャノーラ油 2g

ぬるま湯 90g

 

<データ>

キッチン温度 25℃ 湿度48%

水 27℃ 90g

発酵前温度 27℃

発酵 30℃ 37分

最終発酵 35℃ 10分

 焼成 250℃予熱 250℃ 25分

 

これまで熊本製粉のミズホチカラの適切な水分量の見極めが難しく、ねっとり感が出てしまいがちだったのですが、今回はちょうどいい水分量で、クラストはパリパリ、クラムはふわふわのカンパーニュが出来ました。

 

また、焼き色がつきやすいそば粉の量を増やしたので、今回は焼成時間が短かったです。スキレットに乗せて焼成したことも関係あるかも?

 

それにしても、うちのオーブン(ヘルシオ)は本当に焼き色がつきにくいです涙。今メーカーに問い合わせ中ですが、場合によっては銅板を購入するかもしれません。